AMG G63の買取相場について検証

AMG G63は、メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスブランド「AMG」が手がけるGクラスの特別モデルです。
レースで培われた技術を惜しみなく投入しており、特にエンジンが大きく異なります。
現在のGクラスのベースモデルはディーゼルですが、AMG G63はパワフルなガソリンV8エンジンを搭載。
(かつてはV12のG65もありました。)

さらに、エンジンだけでなくトランスミッションやエグゾースト、内装に至るまで、独自の技術で作り込まれています。
性能が高い分、価格も高額です。この10年でコロナ禍やインフレの影響もあり、中古車市場での価格はさらに上昇しています。
たとえば、2024年に登場したW465型はISG(マイルドハイブリッド)モデルです。
通常モデルの車両本体価格は2,849万円からですが、ローンチエディションや高額なオプションを加えた車両は3,000万円台後半に達することもあります。
過去を見ても、2015年は約1,800万円、2018年で約2,000万円、2020年で約2,200万円と値上がりが続きました。
限定車も存在し、ストロンガーザンタイムエディションは約2,450万円、モデル末期のグランドエディションは約3,200万円と高額です。
| 年式(モデル) | 概算新車価格 | 備考 |
|---|---|---|
| 2015年 (W463) | 約1,800万円 | 旧型モデル末期 |
| 2020年 (W463A) | 約2,200万円 | モデルチェンジ後の価格高騰期 |
| 2024年 (W465) | 約2,800万円~ | 新型ハイブリッドモデル(オプションなし) |
| 2024年 (W465 MP202402) | 約3,800万円 | ローンチエディション |
中古車市場の買取相場
では、実際の中古車相場を見てみましょう。
| 年式 | 台数 | 範囲 | 平均相場価格 |
|---|---|---|---|
| 2015 | 6 | 最小 841.0 万円 ~ 最大 1478.0 万円 | 1082.5 万円 |
| 2016 | 7 | 最小 1004.0 万円 ~ 最大 1199.0 万円 | 1098.6 万円 |
| 2017 | 6 | 最小 1079.0 万円 ~ 最大 1398.0 万円 | 1176.5 万円 |
| 2018 | 30 | 最小 1100.0 万円 ~ 最大 2760.0 万円 | 1922.3 万円 |
| 2019 | 42 | 最小 1394.0 万円 ~ 最大 2798.0 万円 | 1932.9 万円 |
| 2020 | 38 | 最小 1570.0 万円 ~ 最大 3600.0 万円 | 2113.5 万円 |
| 2021 | 32 | 最小 1800.0 万円 ~ 最大 3100.0 万円 | 2223.7 万円 |
| 2022 | 56 | 最小 1798.0 万円 ~ 最大 3078.0 万円 | 2303.0 万円 |
| 2023 | 53 | 最小 2048.0 万円 ~ 最大 3080.0 万円 | 2428.3 万円 |
| 2024 | 54 | 最小 2048.0 万円 ~ 最大 3780.0 万円 | 2882.9 万円 |
| 2025 | 11 | 最小 2840.0 万円 ~ 最大 3959.0 万円 | 3433.2 万円 |
※出典:カーセンサー掲載の中古車小売価格(2025年12月時点 )。
買取相場は、この小売価格から販売店の利益や経費を差し引いた金額が目安となります。
10年落ちのモデルでも小売価格の平均は1,000万円前後。
2018~2020年に登場した、少し丸みを帯びたW463A型は平均2,100万円前後です。
小売価格のため、買取相場はさらに少し下がります。
もちろん、走行距離や車両コンディションによって差はありますが、目安として参考になります。
| 年式 | モデル | 小売平均価格 | 推定買取相場 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2018~2020年 | AMG G63 (W463A) | 約2,100万円前後 | 約1,200万前後~2,000万円 | 流通台数が多いため、条件が重要 |
| 2015年 | AMG G63 (W463) | 約1,000万円前後 | 約850万~950万円 | 10年落ちの目安 |
| 限定車 | グランドエディションなど | 応相談(高額) | 応相談 | 新車価格が高いため、額面での下落に注意 |
台数と価格の関係

G63は人気が高い一方で、販売台数も無視できません。
特にW463A型以降、右ハンドル仕様も登場し販売台数が増えています。
市場では、台数が多いと「売れ残りリスク」が価格に影響します。
良質な車はすぐ売れますが、残った車は値下がりしやすい傾向があります。
購入を検討する際のポイント

購入を考えるなら、カラーやオプション、限定車の有無など選択肢が豊富ですが、2024年のモデルチェンジも意識が必要です。
弊社のお客様の声でも「最近のG63は高すぎる」という意見が多くあります。
ローンチエディションのオークション相場は2,000万円後半、通常モデルでも2,000万円台。中古小売価格は3,000万円を超える場合もあります。
ディーゼルモデルと比べると維持費も高めです。
V8エンジンの走りや独特のサウンドを楽しみたい人には魅力ですが、購入は慎重に検討しましょう。

カラーは今の時代カラープロテクションフィルムで後から変更可能です。
(※写真は純正マグノナイトブラック)
前モデルのグランドエディションなど、元の価格が高い車はリセールバリューが低くなる場合もあります。
年式が変わるごとに価値は下がるため、高額車は初回車検の3年を目安に売却や乗り換えを検討するのも賢い選択です。
リセールバリューの「罠」

(2015年モデル)
Gクラスはリセールバリューが高いと言われますが、G63は元々の価格が高いため、下落額も大きくなることがあります。
たとえば2,800万円の車が10%下がると、280万円の価値が下がる計算です。
AMG G63は性能・存在感・希少性すべてに優れた車ですが、購入や売却を考える際には、台数、カラー、限定車かどうか、モデルチェンジのタイミングなども含めて総合的に判断することが重要です。
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